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新潮社/2003 初版1刷/上468P、下485P
単行本:1999 新潮社刊
●二人の首領を同時に射殺する暴挙に出た気鋭
のやくざ「真昼の銀次」は北国の海岸に立つ高
さ 100Mの電波塔に潜伏した。人間らしい生き
方を選んだ元舎弟の世話になり、大自然の移ろ
いに身を委ねているうちに、銀次が徹したはず
の悪はひび割れてゆく。そんな銀次を「仮面」
があざ笑い、「死に神」が地獄へと引きずり込
もうとする。そこへ老彫り師が現われ、刺青を
彫らせてくれと頼む。(上)
●自身を絶対悪に染めあげるため、虹の刺青を
背負った銀次だが、死が周辺の人間に相次ぐ事
態に直面して、魂が揺らぐ。生にも死にも見限
られ、その狭間であがくアウトローが最後に対
決した相手とは…。想像力と言語表現の限りを
尽くした豊饒な文体と、従来のハードボイルド
を寄せつけない凄まじい緊張の世界が、読む者
を圧倒する。人跡未踏の小説世界を築いた丸山
文学の傑作長編。(下)
★2冊セット
状態:三方に軽いヤケ、カバーに小イタミ・スレ・ヨレ・小キズ
・くもりなど相応の経年感あり