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B6判 312頁 POD出版 2022年6月 新刊 税込み2970円
二年前、逸平はめでたく七十歳の古稀を迎え押しも押されぬ正真正銘の爺になった。その記念に「呑んだくれ旅日記――竹の子村始末」「呑んだくれ旅日記――フルムーン各駅列車」を上梓した。この二冊は全然話題にならず、本も売れず、困ったものだった。ただ、その後もあちこち旅先で呑んだくれていたため、そろそろ命がなくなっちゃうかという今、全部ひっくるめて一冊にまとめるという暴挙を思い立った。 すなわち、前の二冊のうち支離滅裂かつ退屈な旅を省き、文章を推敲し、新たに「たそがれ台湾」「伊豆半島挫折旅」を書下ろし、「新・呑んだくれ旅日記」と銘打った。 逸平の思う旅の醍醐味とは、行って、呑んで、帰ってくるだけである。 昼酒はご法度、大都市や観光地には足を踏み入れない、を決まりごととしている。ところが、逸平は朝っぱらからんだくれ、名所旧跡をめぐってしまう。言行不一致、矛盾だらけ、突っ込みどころ満載である。 本書には二つのことが言える。ひとつはなるべく事実に沿い、正直に書いたことである。 中途半端な旅にもかかわらず、信じがたい摩訶不思議な出来事に遭遇する。書いているうちに興奮し、激情に駆られ、筆勢止みがたく、誇張的表現になってしまったりする。 もうひとつ、高校生だった「伊豆半島挫折旅」以外、酒を呑まない旅はなかったということである。半ば酒色に溺れた爺の旅日記である。 その結果、旅の仔細は混沌として忘却の彼方にある。掲載順序はめちゃくちゃで判然としない。どこから読んでもよいし、もちろん読まなくてもよい。 本書から、何か益するところを得ようとか、旅の参考にしよう、などと期待すると、たちまち悲惨な思いをする。ものの役には立たない本なのだ。 下手な作文であることは本人が保障したい。 べんべんとへ理屈をこねていても仕方がない。間違って本書を手にしたら、呑んだくれの旅を楽しんでいただきたい。そして、どこかで、にやり、と口の端を緩めていただければ大変嬉しい。本書の目的はそこにある。 新品です。