「書とはどういう芸術か: 筆蝕の美学」+「書く ― 言葉・文字・書」 ◆石川九楊(中公新書) EasyPaymentIcon

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鬼才・石川九楊による2冊; ①「書とはどういう芸術か: 筆蝕の美学」、②「書く ― 言葉・文字・書」の2冊セットです。いずれも、中公新書。状態は、全般にかなり良好です。送料は、クリックポストで185円です。 

★内容: 
①「書とはどういう芸術か: 筆蝕の美学」: 書は紙と筆と墨の芸術である。墨跡には深度・速度・角度と力が秘められている。書の美は草書体に萌芽し、楷書体とその基本運筆「三折法」の成立により完成したが、そこには石と紙の争闘史があった。筆と紙の接点に生じる力(筆蝕)こそ書の美の核心で、文字でなく言葉を書くところに書の価値はある。甲骨文から前衛書道までを読み解き、書の表現を歴史的、構造的に解き明かしたロングセラー。
 序 章 書はどのようなものと考えられてきたか
 第1章 書は筆蝕の芸術である―書の美はどのような構造で成立するか
 第2章 書は紙・筆・墨の芸術である―書の美の価値はなぜ生じるのか
 第3章 書は言葉の芸術である―書は何を表現するのか
 第4章 書は現在の芸術でありうるだろうか―書の再生について

②「書く ― 言葉・文字・書」: 筆先が紙に触れ、書ができていく。そこに書かれているのは、言葉であり、文字である。文字は単に点と線からなる図形ではなく、筆と紙の接点に生じる力「筆蝕」のダイナミックな現れなのだ。書は、できあがったかたちではなく、その過程を鑑賞する芸術ともいえる。一点、一画が部首を生み出し、文字をつくり、文へと展開する文学なのである。言葉と文字と書の関係を追究し、書の底知れない深みに迫るスリリングな書論・文化論。
 「書」はどう見ればよいか
 「書」とは書くことである
 「筆蝕」が生み出すもの
 「筆」とは何をするものか
 「触」の意味するもの
 「蝕」の可能性
 「触」と「蝕」はどうつながっているのか
 点画の根源と拡がり
 点画はこう結合している
 「部首」の形と意味
 「文字」から「文学」へ
 書は文学である

★著者、石川九楊(いしかわ きゅうよう)は1945年、福井県生まれ。京都大学法学部卒業。書家、批評家。幼少期以来、木村蒼岳、杉本長雲、垣内楊石らに書を学び、大学で書道部に入部。自作詩、戦後詩を書き、4年生のとき書道研究誌『由蘖』を創刊。1979年、京都市中京区に書道塾を開く。明治期に西洋文化が流入する中、書も西洋の造形芸術論的な立場から理解されるようになるが、石川は西洋的視点からの書論を批判し、「書は筆蝕の芸術である」とする独自の書論を展開。現在、京都精華大学客員教授、同大学表現研究機構文字文明研究所所長。主な著書に『書の終焉』(サントリー学芸賞)、『書に通ず』、『中國書史』、『日本書史』(毎日出版文化賞)、『近代書史』(大佛次郎賞)、『日本語とはどういう言語か』、『やさしく極める“書聖”王義之』、『ひらがなの美学』、『石川九楊著作集』全12巻、編著に『書の宇宙』全24冊など。

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