全身の装飾の全てが精妙なる『菊の花』で統一された今作とは
皇室の御用品として謹作された『宮廷火鉢』と成っております。
ちなみに今作には在銘は御座いませんが
蒔絵の出来栄えや金具の凄さから視ましても
帝室技芸員級の名工作に間違いは御座いません。
(時代)
幕末~明治期
(寸法)
横幅(53.0cm)
縦幅(53.0cm)
高さ(25.5cm)
極上なる高蒔絵と研ぎ出し蒔絵を駆使して謹作された今作とは
家宝にして頂くに相応しい博物館級の逸品と成っております。
今作に施された彫金の巧さとは
高尚なる刀装具をも髣髴とさせる
驚異的なる出来栄えと成っております。
通常では視えない部位にまで施された『梨子地』の装飾や
猫足の裏側(接地面)にまで施された装飾を御覧に成れば
今作の本質的なる生まれの違いは
極めて容易に御判り頂ける事かと想われます。
取り外しが可能な銅の落としの質感も又
最上質の『別格品』と成っております。
(状態)
幕末~明治期に謹作された『古美術品』ですから
至極当然と言えます僅かな小疵や
接合部の隙間や擦れ等は御座いますが
美観を損なう劣化は一切御座いませんし
それ以外には特筆すべき傷みも無い
無傷完品レベルと成っております。
通常の古美術品とは厳かさの『位』が異なった今作とは
洗練され尽くした崇高なる宮廷火鉢と成っております。