★主人公、ボブ・リー・スワガー(Bob Lee Swagger)は1946年、アーカンソー州ポーク郡、ブルーアイ生まれ。ヴェトナム戦争に参加した元海兵隊員。除隊時における最終階級は米海兵隊一等軍曹(U.S.M.C.Gunnery Sergeant)。シルバースター、パープルハート章を受章。天才的なスナイパーで、ヴェトナム戦争における公式確認戦果(殺害数)は87名、ただし、ボブ自身が認識する実際の殺害数は341名。父アールと母ジュニィのスワガー夫妻の間に一人息子として生まれる。若くして父親の死を経験した後(『ブラックライト』を参照)、その天賦の狙撃の才を生かすべく父親と同じ海兵隊に入隊。狙撃手としてヴェトナム戦争に参加し、数々の狙撃ミッションを成功させたことで北ヴェトナム軍からは「クァン・トイ」(釘打ち師)と渾名(あだな)され、友軍からも「ボブ・ザ・ネイラー(Bob the Nailer)」としてその腕前を広く知られた。カーム・ドゥクでの戦闘では、北ヴェトナム軍一個大隊を観測手のダニー・フェンとのたった2人のチーム「シエラ・ブラヴォー・フォー」で食い止める超人的な活躍を見せる。しかし、その一件のために、駐ベトナム・ソヴィエト軍事顧問団の目を引いてしまい、刺客として送られたロシアのスナイパー、T・ソララトフの狙撃を受けダニーは死亡、ボブも重傷を負って除隊を余儀なくされる(『狩りのとき』参照)。除隊後はPTSDの症状を見せる様になり、アルコール依存症に陥って、妻(2度目の妻だったことが『デッド・ゼロ』で判明)とも離婚、人付き合いを極端に避けてアーカンソーの山中でハンターを営みながらひっそりと生活していた。しかし、その腕前に目を付けたある組織の陰謀に巻き込まれ、再び"ボブ・ザ・ネイラー"としての能力を発揮する事となる(『極大射程』を参照)。主な愛銃はレミントンM700。シリーズ中でダニーの未亡人であるジュリィ・フェンと結ばれ、愛娘ニッキィをもうける。実在の海兵隊の名狙撃手、カルロス・ハスコックがモデル。劇中においてはカール・ヒッチコック(ハスコックがモデルである架空の人物)に次ぐスコアを持っていたとされる。
★スワガー・サーガ(Bob Lee & Earl Swaggers Saga)は、スティーヴン・ハンターの推理・冒険小説シリーズ作品。第一作より次々とベストセラー入り。ヴェトナム戦争で活躍した元アメリカ海兵隊狙撃兵、ボブ・リー・スワガーと、その父、同じく海兵隊出身で太平洋戦争の英雄、アール・スワガーの活躍を描く。さらに近作では、ボブの子でありアフガン戦争で活躍した退役軍人レイ・クルーズが活躍を引き継いでいく。2023年夏時点で、外伝1作を含む19作品が刊行されている。なおアメリカでは『ボブ・リー・スワガー三部作(Bob Lee Swagger Trilogy)』と『アール・スワガー・シリーズ(Earl Swagger Series)』、及びその他の連作に分けて呼称されている。